飛ぶ仲間 : イカロスのお父さん

イメージ 1

 今回はダビンチよりずっとずっと昔のギリシャ神話についてです。
クレタ島のミノス王に仕える工人ダイダロスは王妃パシパエがかねてからオス牛と交わりたいとの密かな望みを知り、その思いを遂げさせるため人造のメス牛に王妃を潜り込ませオス牛がメス牛と思い込み挑みかかる仕組みを考えました。 その結果王妃は頭が牛、体は人間といった怪しい子供ミノタウスを産みました。 これを知ったミノス王は激怒しダイダロスを捕まえようとしましたが、シチリア島へ息子イカロスと共に空を飛んで逃げます。 途中イカロスは天高く上がり過ぎ太陽に近づいて背中に取り付けた羽をとめたロウが溶け哀れ海へ墜落してしまいます。 息子を助けることもなく逃げおおせたオヤジのその後の追っ手に対する策略はまたの機会に・・・。
ところで、頭体異種は羊頭狗肉とか竜頭蛇尾はたまた人魚、中国では雄牛の頭をもつ神農という人物が生薬医学の偉人として表されています。 我が日本には件(くだん)という顔は人間、身体は牛で未来を予測する妖怪が幕末の不安の時代に現れたそうな。
 “えっ何ですか、近くのテニスコートにも沢山いるって?”
 “いやいやそれはオバタリアンです・・・、おっと口がすべった”
画像は武蔵野美術大學におられた峰孝先生のイカロスの作品です。
キャラクターとしてはダイダロスのほうが興味を引かれますが。