層流翼

 画像は前回のフンドシでない、手拭いについての続きです。 この手拭いに画かれた26種の飛行機の中に 立川飛行機 が開発した高高度戦闘機 『キ-94』 があります。 終戦の前日に完成したこの飛行機は初飛行を見ること無く進駐して来た連合軍に摂取されました。 アメリカに運ばれ性能試験が行われたかは定かではありません。 彼の地で一度でも飛んでいれば設計者、他の関係者の溜飲も下がったと思うのですが・・・・・。
 
画像左はチェコ製のプラモデル。  右はNPO立航博が  『キ-94』 主任設計者・長谷川龍雄さんから頂いた 『TH翼 (後縁半径をもつ翼型) について』 の論文 (日本航空宇宙学界誌・第30巻/1982年12月) です。 
数式と実験データ図表による難解な  (オジさんには) 解析説明が続く中 『キ-94』主翼中央断面図 (TH634-8454) が示され、素人のオジさんが見ても特異な翼断面と分かります。 風洞実験ではいざ知らず実際に飛行してこの翼型の性能を確かめることが出来なかった設計者の無念さを感じます。イメージ 1