飛行機探しの旅  その20

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前回訪れたマリアナ諸島アナタハン島を離れ南へ行くとサイパン島が見えてきます。 サイパンには60年以上前、大日本航空の九七式飛行艇(輸送機型)が定期便で寄港していました。
画像は昭和17年の東宝映画 『南海の花束』 日本映画傑作全集ビデオテープ外箱です。 映画は南方航路を開拓する内容で、特筆は九七式飛行艇の実機が出てくることです。 特に金星発動機の爆音とともに海面を豪快に離水するシーンは圧巻です。 記録フィルムとしても非常に貴重です。
それではこのごつくてカッコいい飛行艇の残骸はどこかに残っているでしょうか。 写真解説書 「Pacific Aircraft Wrecks」 によるとニューブリテンラバウルソロモン諸島ツラギにあると述べています。 また日本の奄美大島隣の与路島沖に実機が沈んでいるとの新聞記事が写真とともに載ったことがあります。 どなたか元気でお金持ちの方、引き揚げはいかがでしょう。

与路島沖、グーグルアースの座標はなし (海の中では見えないので)

注)九七式飛行艇 : 川西航空機が設計生産した4発エンジンの大型飛行艇、昭和13年海軍で正式採用。
  金星発動機 : 三菱重工が開発した1,000馬力級の星型14気筒エンジン。  

日本の委任統治時代のサイパン島について書かれた本
      野村 進著 「海の果ての祖国」 時事通信社発行
      鈴木 均著 「サイパン夢残」  日本評論社発行 
      石川達三著 「赤虫島日記」   八雲書店・・・(石川達三全集にても可)