NPO立航博 お宝鑑定団

 “NPO立航博会員、ぼやきオジさんの厭世話には気が滅入るなあ” と思いながらセスナ機のレストア作業をしていると電話が鳴りました。 (何やら得体の知れないエンジンを持っているが何に使われていたのか詳細を知りたい) との内容の問い合わせでした。 
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 画像は所有者が実物と共に持参した写真です。 ご当人によれば飛行機のエンジンらしいとのこと。
反対側 (画像の) にはクランクシャフトの延長軸が出ていて、ここにプロペラが取り付くのではとの考察・・・しかしプロペラが付いたとしてもクランクケースとの間隔が狭過ぎるしマウントの形状が飛行機用としてはおかしい、それに手前の穴には大きな円筒形の機能部品が装着と推測される、等々の疑問から本体の銘板を捜すが見つかりません。
   “そうだっ!”  オジさんは思い出しました。 大型機用のジェネレーターがこの大きさだと・・・直ぐに倉庫に保存してあったジェネレーターを運び出し取付け部に当ててみればピッタシです。 と言うことでこのエンジンはAPU (補助発電装置) と判明。 さて次はこのAPU取付け機種は何かという疑問です。 補器部品の銘板や打刻を参考に調べて見れば解るかとネットを検索、検索、検索・・・その結果マグネトーの型式より辿りついた製造メーカーはLAWRANCE社、搭載機種は何と第2次大戦の4発爆撃機B‐29と出ていました。 戦時中撃墜された機体のものか、または朝鮮戦争時ジャンク処分されたものでしょうか、所有者の方もどこから出たのかその経緯は分からないそうです。 何れにせよB‐29の後部胴体に搭載された歴史的遺物として大変価値のあるものです。 
総括 : 今回の判別はNPO立航博が保存していたジェネレーターにより搭載機体まで分かりオーナーも謎が解け満足されました。 立航博も使命を果たすことが出来、存在意義を確認しました。 
  《歴史を考証し後世に伝えるため、本格的な博物館を     創りましょう》