今日は何の日 : その4

 今日は古いセスナ機のポリッシュを考える日。
NPO立航博では59年前、東京立川市砂川青木春男さんがアメリカから購入した(元)青木航空のセスナ機のレストアを行っています。 先日から胴体右側の磨きを始めました。  思いのほか深い傷と腐食が多くこれらの処置に戸惑っています。イメージ 1イメージ 2
 粗目磨き剤で一度胴体を磨き、曇りを除いてみると側面中ほどにミカンの皮みたいな点食が沢山あるのが分かりました。 また、右の画像のように斑状の深い擦り傷が何箇所も見受けられます。 これは塗装を剥離剤で落とす際、原則に反し落ちない部分をワイアブラシ(金属製の鋼毛)で強制的に擦り落とした跡と思われます。 
それで、今後の作業を踏まえどこまで点食や擦り傷を取り除けば表面の輝きを再現できるか試験片で試してみました。イメージ 3イメージ 4
 試験片は板厚1.2ミリの飛行機に使われるジュラルミン製のアルクラッド板です。 まず表面をワイヤブラシで擦り深い傷をつけてみます。 イメージ 5
 試験片表面は耐食性のため純アルミまたはアルミ合金を表面に溶着してあるアルクラッド板で深い傷を落とすと地が出て輝きが落ちてしまいます。 画像の右は1.2ミリの板厚を1.05ミリまで削り (当然溶着部も無くなります) 傷を取り除いた後アルミ磨き剤で磨いたものです。 画像左はクラッド板をそのまま磨いた状態です。  結果、輝きは落ちますが妥協のできる範囲に収まったと思います。 
  “腐食も擦り傷も無い部分は簡単にポリッシュが出来てピカピカになるのですがねぇ”                 “青木春男さんが生きておられたらこのセスナ機のレストアを見てどんなに喜ぶだろうかなぁ”
今日、いつも通る小学生が “がんばってねー” と声をかけてくれました。