那須岳山域にまつわる伝説、伝承を記した古書により古の名称を知り興味を惹かれ今回は『ドラツ沢』の探索に出かけました。(ドラツ沢とは急流の意であろうか)とこの本には書かれています。
古書に添付された絵図に『ドラツ沢』は高雄股川の奥右岸と記されています。
那須岳では山間地に温泉が出るので湯管などがとんでもない山奥に敷設されています。
延々とこの人工物が源泉まで続きます。
絵図でははっきりと画かれていますが、うっかりと見過ごしてしまいそうです。
この藪の奥に『ドラツ沢』はありそうです。
対岸に渡り入口です。この奥に何があるかおっかなびっくり・・・
藪を掻き分けてカレ沢を10分ほど上がってみました。
この沢は絵図によると南月山から東へ下る尾根にある笄ヶ埼(コウガイ)・カンザシ山へ突き上げています。
高雄股川に戻り湯管を辿れば終点の源泉には立派な取湯施設が建設されていました。
画像は右岸にある施設に渡るしっかり管理されている木橋。
後方二段の滝は絵図にある『紅葉滝』と『高雄滝』と思われます。
今回のドラツ沢など古い名称の由来も知りたいのですが、91年前に表されたこの本でも ”今は尋ねる由もない” と記述されています。